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北海道ネイチャーグラフィックマガジンfaura 13号《送料込》
商品番号:fo0313-001

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faura 13号 1冊
■編集・発売:有限会社ナチュラリー
■発行:北国からの贈り物 株式会社
■サイズ:A4判変形 19.5cm×29.5cm
■ページ数:80ページ
(カラー 64P / モノクロ 16P)
■発行年月: 2006年9月15日
■お届け方法:メール便(クロネコヤマト)
■決済方法:代金引換はお受け出来ません。
[特集]キノコ
創刊13号の特集はキノコです。キノコと言えば、山菜と並ぶ森の恵み。どうしても食材としてのイメージが強いかもしれません。しかし、純粋に菌類という生物として見ればじつに興味深く面白い世界が広がっていきます。今回の特集では、北海道で見られるキノコを、科学的に実践的に、もちろん豊富な写真を交えて様々な角度から特集します。純自然派の人だけでなくアウトドア派の方も必見!ですよ。
その他、北海道の大自然をご堪能ください♪




キノコは森のコーディネーター

エゾシカの糞から生えたミズタマカビ エゾシカの糞から生えたミズタマカビ
エゾシカの糞から生えたミズタマカビ エゾシカの糞から生えたミズタマカビ
カビもキノコと同じ菌類だ。
写真はエゾシカの糞から生えたミズタマカビ。
美しいカビである。厚岸町にて


 普段、私たちが「キノコ」と呼んでいる生きものは、科学的な分類で言うとじつはカビと同一の菌類と呼ばれる生物である。

自身では栄養を作ることができず、胞子を飛ばして他の生きものに付着し、そこから菌糸を伸ばして徐々に細胞を分解しながら栄養を得ている。

ではキノコとカビはどこが違うのだろうか。

これは、胞子を飛ばすための「子実体」を作るかどうか、あるいは子実体が大きいかどうかによる。

子実体とは、言ってみれば菌類にとっての花や果実のようなものだ。

地中で育つ菌糸から伸びた子実体が地表に出て、肉眼でもはっきりと分かるほどの大きさに育つものを「キノコ」、そこまで大きくならないものを「カビ」と呼んでいる。

キノコもカビも俗称であり、分類上の単位ではない。
アマタケ
地中の菌糸体から伸びた子実体がキノコである。
写真はアマタケ。浜中町にて
◆キノコは世界最大の生物!?
地球上で最大の動物がシロナガスクジラだということはよく知られている。
また世界最大の植物はセコイア(ジャイアント・セコイア)と呼ばれる杉の仲間だということもご存知の方は多いだろう。

それらの大きさは、シロナガスクジラが体長25〜30m、体重100〜150t。セコイアは樹高82〜90m、推定重量1385tとされている。
セコイアは植物だけでなく、あらゆる地球上の生物の中で最大だとも言われている。

しかし、1992年、イギリスの権威ある科学雑誌Natureに発表されたアメリカの研究者による調査結果は、セコイアの「世界一」の座をゆるがすものだった。
ひとつの山全体に菌糸体を広げている菌類があり、これがセコイアをしのぐ世界一の大きさの生物だというものだ。

アメリカ・ミシガン州での調査によるとキシメジ科のキノコ、ヤワナラタケ Armillariella gallicaがその正体で、1個体で15万m2(15ha)もの範囲に菌糸をはりめぐらせ、推定重量は100tにも及ぶという。
その規模のすごさは、500m×300mの土地が1個体のヤワナラタケの菌糸に覆われていると考えれば想像できるだろう。

“大きさ”ではセコイアなどの巨木よりもはるかに上だというわけだ。
菌糸の総延長がどの程度になるのか想像もつかないが、“長さ”でも世界一であることは間違いないだろう。

シロナガスクジラ並みという“重さ”も驚嘆に値する。
いずれにしてもこのヤワナラタケが世界最大級の生物であることは事実だろう。
菌類も、条件がそろえばそれだけの大きさに育つものがあるということだ。

ちなみに、このヤワナラタケの調査方法は、山中の各地点に生えているキノコ(子実体)を採取しDNA分析したところ、その全てが一致したというもの。
つまり、別個体かと思われたその地域のヤワナラタケが全部地中でつながっていることがわかったということだ。

なお、このヤワナラタケの年令は1500歳と推定された。こちらも、樹齢2000年以上になるというセコイアに匹敵する数値といえるだろう。
Nature誌では世界最大・最長寿の生物として紹介された。このヤワナラタケが天寿を全うするのはいったい何歳の時なのだろうか。

ところで、ヤワナラタケといえば、その名から想像されるとおりナラタケ(北海道での俗称はボリボリ)の仲間だ。
広い意味ではボリボリはナラタケ類全般を指す。

あなたが食べているボリボリが世界最大級の生物だったなんて、想像してみるだけでもキノコの見方が変ってきそうだ。(編集部)

もりやま・しゅん(フリーエディター)
1963年札幌市生まれ。日大芸術学部文芸学科卒業。東京で新聞社勤務を経て札幌にUターン。流通関係の会員誌編集に携わったのち、1994年から「フィールドグラフィックマガジンRISE」および「北海道キャンピングガイド」編集人。2002年にフリーとなり、おもに北海道内外の自然・アウトドア関係誌の編集に参加。趣味と取材を兼ねて山歩き、カヌーなどを楽しむ。2004年春「快適キャンプ入門(山と渓谷社刊/共著)」を発表。

いざわ・まさな(写真職人)
1950年茨城県生まれ。茨城県在住。分解や共生というキノコの偉大な働きを知り、その素晴らしさを伝えるために写真活動を始めた。菌類、変形菌、隠花植物を専門分野とする。人間も自然の循環の中にあるという持論から、水洗便所を使わず外で用を足すことにしており、自らを“糞土師”と呼ぶ。「キノコの世界」「コケの世界」(以上あかね書房)、「野外ハンドブックしだ・こけ」「山渓フィールドブックスきのこ」(以上山と渓谷社)など著書多数。





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